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行財政改革など10重点項目 来年度の予算提案・要望書を提出

 佐賀県唐津市議会の会派「清風会」は11月24日、峰達郎・唐津市長に対し、2023年度の予算編成に合わせた提案・要望書を提出しました。「将来への責任を果たし、市民と協調する自治体になるために」を基本方針として、市に対する要望だけではなく、「提案」を盛り込んでいるのが特徴の一つです。行財政改革や再生可能エネルギー推進、市民センター機能の活性化など10の重点項目のほか、部局別に要望・提案を示しました。

 楢崎三千夫代表から提案・要望書を受け取った峰市長は「提案はこちら側としてもありがたい。どんどん提案してほしい」と応じました。

 以下、提案・要望書を紹介します。このページでも閲覧できるものの、PDFファイルの方が読みやすいかもしれません。

20221124令和5年度予算提案・要望書(最終版)ver5

※9Pの農林水産部に対する個別要望「テナントゼロが続いている唐津市水産会館の利活用策を示すこと。その際は民間に知恵を借りること」は、テナント入居があることから「テナントゼロが続いている」を削除します。お詫びして訂正します。(2022年12月1日文責:井上裕文)

 

予算提案・要望書を楢崎代表(左から4人目)から受け取る峰市長(同3人目)

 

令和5年度予算提案・要望書

令和5年度予算編成に向けた基本方針―将来への責任を果たし、市民と協調する自治体になるために―

はじめに

 峰達郎市長におかれては市政運営に注力されていることに対し恭敬の念を捧げます。加えて、職員の皆さまにおかれても行政サービスの維持・向上に奮励していることに深く感謝申し上げます。私たちは今、岐路に立っているといっても過言ではありません。海外に目を向ければ、ロシアによるウクライナ侵攻やエネルギー危機といった地政学的な不確実性が高まっており、世界的な景気後退が忍び寄っています。国内でもコロナ禍による混乱は落ち着きを見せ始めているものの、地域経済への影響は長引いています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進をはじめ、「進化する唐津」を実現するための歩みを止めてはいけません。他方、本市の主な財政指標は全国の類似団体と比較した場合、唐津市の指標は軒並み下位に位置しています。今後も社会保障費がかさみ、大型事業に伴う投資的経費の増加が見込まれる中、行政サービスの維持・向上や公共施設の老朽化対策などには多額の財源が必要なため、厳しい財政運営が続くことは必至です。

 多くの地方自治体が人口減少などの諸課題に直面し苦戦している中、歳出と歳入を見極めて持続可能な市政を運営することは極めて難しいかじ取りです。したがって私たち清風会として、後述する提案・要望の前提となる二つの基本方針を示すことで、建設的な市政運営に資することを意図しています。

 

基本方針①〈将来への責任〉

 1990年代初頭のバブル崩壊以降、先進国で唯一経済がゼロ成長の日本の実情を指す「失われた30年」に至った要因の一つは、過去の成功体験に基づき現状維持を選好したことです。変化を恐れずに将来世代への責任を重視した政策を展開すべきです。

 基本方針②〈協調〉

 複雑高度化した現代社会では市民ニーズは多様化し、対応や課題解決は容易ではありません。したがって市職員や議員などという枠を越えて他者の異なる意見にも真摯に耳を傾ける熟議民主主義を目指し、協調姿勢をとらなくてはなりません。           以上

 

行財政改革

合併特例債の活用期限が2025年度に迫っており、代替財源の確保が急務です。したがって市税や広告事業収入といった自主財源の確保をはじめ、国・県の補助金の効果的活用に努めなければなりません。歳出に関しては、後年度への財政負担を踏まえた事業の「選択と集中」による効率化・重点化に努める一方、自主財源に乏しく貧弱な財政基盤を立て直すため、産業振興や起業支援、企業誘致などの投資には必要な予算を確保することが不可欠です。

  • 将来の財源確保の視点を重視し、産業振興や起業支援、企業誘致などを進めると共に、必要な予算措置と人員強化を図ること。
  • 公共施設総合管理計画・再配置計画を教条主義的に進めず、着手できる施設から確実に廃止や縮小、再配置を進めること。
  • DX推進による行政事務の電子化を積極的に進め、庁内の人的資源を増やすこと。また、財務規則や備品規定の見直しなどを進めることで事務改善を図ること。
  • 公共施設の指定管理者制度を見直し、事業者の実績や経営体質への偏重から、アイデアや意欲重視に転換させること。
  • ビジョンとコンテンツをベースにしたプロジェクトを展開するためPFI/PPPを積極的に活用すること。

 

再生可能エネルギーの推進

 2019年時点の日本のエネルギー自給率は12.1%にとどまっており、現在の国際情勢を鑑みた場合、ロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で輸入に依存する化石燃料を主電源とすればエネルギーの安定供給は遠のきます。「2050年カーボンニュートラル」を目指す国策に合致した再生可能エネルギーの推進は最重要課題です。本市には有望な洋上風力の候補地もあり早急な推進が必要です。

  • 本市を含め関係団体・組織一丸となった法定協議会を早急に設置すること。
  • ゼロカーボン実施条例を策定すること。
  • 洋上風力発電誘致に向け、唐津港がOM港として選定されるために要望活動をすると共に選定条件に合致させるよう環境整備すること。

 

市民センター機能の活性化

2005年1月の市町村合併から18年が過ぎようとしています。各市民センターの機能は縮小したものの、実施する事業などは合併前と変わりません。各地域のニーズは様々であり、各地の住民が求める事業は異なります。今後は地域に身近な市民センターの職員が事業計画を積極的に策定し、特徴ある事業を実施することが必要と考えます。独自性がある計画を基に市民センターが地域活性化の核となるよう努めてください。また、市内3か所の出張所の役割は低下しています。住民に対し十分な説明をした上で廃止してください。

  • 各センター長を核とし、センター職員全員が関わる事業計画の策定した上で、事業計画に基づいた事業を推進(事業費上限内での自由度のある予算計上)すること。
  • 地域コミュニティの核となる公民館と連携した「まちづくり」の機能を強化すること。特に公民館の機能を強化し、複合施設化やWi-Fi設置、独自事業の拡充、職員配置の見直しなどを進めること。同時に既存の類似施設の縮小・廃止を進めること。
  • マイナンバーカードの普及率100%を早期に実現させると共に、郵便局や公民館、コンビニエンスストアなどへのマルチコピー機の設置を進めた上で市民センターの職員配置を見直すこと。

 

新唐津市民会館(仮称)建設計画

市執行部は2022年8月、新市民会館の基本設計案をようやく市議会に示しました。「新たな唐津の歴史・文化・まちの拠点をつくります」という計画コンセプトは一定の理解を示すものの、財政負担を考慮すると現時点では慎重にならざるを得ません。

  • 完成後の利用を見越した運営形態の在り方を示し、実態に即した利用計画を策定すること。
  • 海外や国内の類似施設に学び、文化施設の先進モデルとなるべき運営を進めること。なお職員の視察にあたっては十分な予算措置を図ること。
  • 建物管理に必要な生涯費用試算にあたるライフサイクルコストを一定程度明確にすること。

 

人口減少対策

 唐津市の人口は約半世紀後には、現在の約12万人から6万人程度とほぼ半減する見通しです。私たちは人口減少に伴う市場縮小や税収の落ち込みによる行政サービス低下を招き、さらに人口減少が加速化する事態を懸念しています。こうした負の連鎖を断ち切るためには人口減少に至る複合的な要因を突き止め、中長期的に効果を検証しながら幅広い対策を講じなければなりません。

  • 子育て世代の定住促進政策及び子育て支援策を一層充実させること。
  • 移住・定住促進対策を拡充すること。例えば、子育て家族が数週間移住する際に未就学児が保育施設で受け入れる「保育園留学」の実証実験などを積極的に行うこと。
  • 地域活性化を目的とした近距離移動支援と、交通弱者を対象とする各種交通施策を推し進めること。同時に路線バスの運営会社への補助を中心とした支援対策を見直すこと。
  • 集落支援員制度の拡充及び集落支援員OB・OGに対する定住支援に努めること。
  • 官民連携による空き家対策の推進並びに市有財産管理を見直すること。また、移住・定住促進と空き家のマッチング強化を図り、空き家対策の担当者の増員と予算確保に努めること。市有財産に関しては、例えば遊休資産の目録をHPやSNSで分かりやすく公開し、「廃校マッチングツアー」など利活用を図る事業を展開すること。

 

経済・産業・観光・港湾

 本市は多様な観光資源に恵まれているものの、コロナ禍による影響が長引いています。本格的なアフターコロナを見据えて、歴史や文化、自然や食などを広く発信し、観光需要を取りこぼさない必要があります。また、「唐津に行きたい」という段階から「唐津に住みたい」という段階に上げるために戦略を練らなければなりません。さらに、地域の衰退を阻止するためには経済分野へのてこ入れは欠かせません。かつての賑わいを取り戻すためにも港湾分野の関連事業も重視すべきです。

  • アジア市場をにらみ、物流拠点を軸とした九州電力唐津火力発電所跡地の有効活用を検討すること。それに先立ち、唐津港の貨物取扱量を増加させるため営業活動を強化すること。
  • 歴史遺産の更なる活用(名護屋城跡及び陣跡の積極的な整備活用等)を図ること。
  • ユネスコ無形文化遺産登録「唐津くんちの曳山行事」、各地の伝統文化を活用して誘客を進めること。
  • 観光施設を含めた公共施設の案内板のデザインを統一し、市としての一体感を高めること。
  • 九州新幹線西九州ルートの一部開通後を契機とした西九州連携による観光商品の造成支援を進めること。並びに唐津市内に発着する九州新幹線西九州ルートの駅新設を求める要望を本格検討すること。

 

農林水産業振興

 2020年農業センサスによると、市内の農家人口は1万余りに上るものの、人口と生産額の減少が深刻です。唐津市の農業は多くの中山間地を抱えており、土地利用型の農業を展開することは非常に困難です。本市農業の中核である施設園芸や畜産は、燃油価格や畜産飼料価格の高騰が響き、農業経営の先行きは不透明感を増しており、支援が不可欠です。また、地域生活を支えるためにも振興策を講じる必要があります。

  • 地域商社の早期立ち上げ支援のほか、ブランド力の向上を進めること。加えて唐津産品を利用する企業や店舗、料理人らの市場開拓に努めること。
  • コロナ禍や燃油高による影響を受けた水稲・お茶・畜産などへの次期作支援をすること。また、魚価低迷の影響が及ぶ漁業者への支援を図ること。
  • 不動産会社などと連携し、耕作放棄地解消の取り組みを進めること。

 

インフラ・環境整備

本市の市道は2618路線あり、総延長は計1449キロメートルに及び、将来にわたってその管理が課題となります。また、市道を含めた市内のあらゆる道路は、原発事故の際の避難道路として生命・財産を守る役割を担います。市民生活に直結する生活道路や通学路などの計画的な整備と維持管理の充実に努めてください。加えて、今年10月には唐津市和多田の国道202号で水道管が破裂するなど、老朽インフラへの対応も不可欠です。さらには現在、整備中の高速光インターネット回線はもはや最重要の社会インフラです。現行の1ギガでは将来性を考慮した場合に不十分であるのは明白であり、10ギガの回線整備に向けた早急な対応が求められます。

  • 計画的な道路の新設及び改良広域幹線道路網の整備を促進すること。佐賀唐津道路(L=約40キロメートル)の早期全線開通を関係機関に求めること。
  • 10ギガの高速光インターネット回線の早期整備を実現させること。
  • 白紙状態の新しいごみ処分場の基本構想は「焼却ありき」ではなく、トンネルコンポスト方式など財政面や環境面に配慮した処分方法を検討すること。
  • 原発事故時の避難道路整備を早急に進めること。
  • 児童・生徒の安全のため通学路整備・夜間照明灯を設置すること。また、通学路の危険箇所を把握し安全対策を講じること。
  • 老朽水道管の更新計画を前倒し、必要な予算額を計上すること。

 

教育振興

将来を担う子どもたちへの教育が重要なのは言うまでもありません。本市は小中学生の学力低下や小規模校の統廃合問題などの課題が山積している一方、英語力やプログラミングスキルといった教育需要が高まっており、時代の変化に合わせた教育の抜本的見直しが求められます。

  • ギガスクール構想を着実に進めること。また、タブレット端末の更新時期を見据えて計画的な予算措置を講じること。
  • 給食費の完全無料化を視野に入れ、一部無料化を早期実現すること。
  • 制服代など入学にあたっての諸費用を減らす取り組みを進めること。具体的には市内統一の制服導入や、主に中学生を対象とした「標準服」の導入を検討すること。
  • 市教育員会管轄の文化財保護や生涯学習、公民館運営といった業務の首長部局への移管を検討すること。
  • 主体性を尊重したアクティブラーニングを充実させること。

 

防災・危機管理

 近年、全国各地で豪雨災害を中心に甚大な被害に遭っています。災害の際の対応について万全を期すよう努めると同時に防災体制も見直すべきです。

  • 災害に応じた避難所確保及び避難者支援を図ること。同時に避難所運営など対策にあたる市職員の負担軽減策を講じること。
  • 迅速な災害復旧工事を図ること。
  • 市公式ホームページや市公式LINEなどによる市民への情報提供を迅速かつ適切に行うこと。また、利用が不十分とみられるG空間情報サービスの活用を図ること。

 

〈政策部〉

  • 予算編成と組織の見直しに活用できるよう行政評価を抜本的に見直し、一刻も早く本格運用すること。またアウトカム(成果)を重視したKPIに各指標を入れ替えること。新たな総合計画策定にあたっても市民や議員らの意見を取り入れ、理念(ビジョン)や使命(ミッション)を明確にした上で行政評価の視点を徹底的に取り入れること。
  • 職員の働き方や各部署が抱える問題を洗い出すための職員アンケートの結果を踏まえた上で、業務フローを見直し、RPAなどの導入によって改善を進めること。
  • 先進自治体を参考に市公式ホームページを全面刷新すること。まずは「お役所言葉」を極力用いずに市民に伝えることを意識し、PDFの乱用を避けること。また、スマートフォンによる閲覧を意識し、ユーザー目線で改善を続けること。さらに公用文を対象とした西暦使用や、ファクス、押印、「お役所言葉」の廃止を徹底的に推進すること。
  • 市民や移住希望者の目線で公共料金や各種税金の電子決済を拡充すること。
  • 玄海町をはじめとする隣接自治体との広域連携を進めること。また玄海町との車の「ご当地ナンバー」導入実現に向けて連携を強化すること。
  • JR唐津線とJR筑肥線の利用促進に沿線自治体として努めること。
  • ソフトバンクから本市に派遣中の佐藤伸行氏の派遣期間終了後も、これまでのDXへの取り組みを生かすために自治体最高デジタル責任者(CDC)を設置し、体制面と予算面からもDXの流れを止めないこと。

 

〈総務部〉

  • 定員管理計画を、民間を意識し抜本的に見直すこと。加えて、人材育成の在り方をゼロから検討し、採用手法や人事・研修制度を改めること。採用にあたっては市外出身者や社会人経験者に門戸を幅広く広げ、希望者にとって過度の負担にならない範囲で昇任試験などを実施することで中堅の幹部登用を早めると同時に、人事評価の透明性を高めること。さらに、学び直しのための留学や出向、実践的な研修講座の実施を積極的に推進すること。
  • 市報のページ数を半減し、市民にとって本当に必要な情報を分かりやすく丁寧に伝えること。レイアウトやデザイン、構成なども抜本的に見直すこと。各地の自治体広報担当者でつくる「ひと・まち・つなぐ広報カフェ」に少なくとも1人が参加すること。
  • SNSを活用し、シティプロモーションの促進に努めること。大手広告代理店に依存した一時的な取り組みではなく、職員自らがデジタル広告を制作してPRしたり、米や唐津茶、唐津焼などの特産品を活用した自治体PR用のノベルティグッズをそろえたりするよう検討すること。米の場合は滋賀県庁や福岡県上毛町が採用した配送できるノベルティ「オコメール」などを参考にすること。
  • 全国の類似自体を参考に職員給与を月額1万~2万円程度上げること。ただし、将来的な財政危機や新たな人事評価制度の導入も想定し、下がるリスクも事前に周知すること。
  • 市職員による出前講座を市民に周知すること。
  • 経費削減の根拠に乏しい昼休憩時の消灯の廃止など職場環境の改善に努めること。また職員同士や市民から職員に向けたハラスメント根絶に取り組むこと。
  • 自主防災組織設立を支援し、活動の推進を図ること。
  • 行政区域・自治会の再編・統合を自治体側から促すこと。また、行政連絡員の負担軽減と報酬の平準化を図り、同一の業務で同一の報酬になるように努めること。
  • 農業やIT分野などを対象として市職員の副業解禁を検討すること。

 

〈財務部〉

  • 全国各地の類似自治体と比較した財政指数を主に用いて財政計画を見直すこと。同時に市民に向けて財政事情を分かりやすくまとめた資料を公表すること。
  • 各部局の判断で事業の取捨選択を行う枠配分方式を本格導入し、財務部と事業部門が対等な立場で予算編成を行う包括予算方式の将来的な導入を視野に検討すること。
  • 政策部をはじめ他部局と連携し、事中評価や事業評価シートを採用するよう努めること。

 

〈地域交流部〉

  • 観光戦略を着実に実施すると同時に、「唐津に行きたい」という市外の人々が「唐津に住みたい」と思うよう戦略をブラッシュアップすること。
  • 佐賀県森林環境税などを活用し、虹の松原の景観保護策を講じること。また木製の柵や看板の設置に関しては、安全と景観の両立を図ること。

 

〈市民環境部〉

  • 雑紙回収袋の導入や公民館単位のごみ回収ステーションの設置、ごみ袋の料金・デザインの見直しなど資源化を進めること。また、「環境だより」を廃止し、市公式LINEなどを用いた広報に取り組むこと。
  • 唐津市清掃センターの休日営業を拡充し、ごみ収集運搬の委託業務の指名競争入札を検討すること。また、粗大ごみ収集専用のインターネット受付システムを導入するなどICTで住民満足度を上げること。
  • ゼロリスクに固執せず、地域住民の理解を得た上で清掃センターの排水問題に関連する予算を見直し、環境対策予算に充てること。
  • オンライン申請の拡充やFAQ導入を進めることで「書かない、動かない窓口」から、庁舎に行かなくても各種手続きを完結できるよう見直すこと。特に、おくやみに関しては、a)手続きの簡素化や一元的な相談を担う専用窓口の設置、b)窓口における資格確認などでのRPA活用、c)PPPなどを用いたおくやみハンドブックの発行、d)官民連携の「終活ノート」の制作・配布など包括的な取組を進めること。

 

〈保健福祉部〉

  • 新型コロナウイルス感染拡大への対応に万全を期すこと。
  • 子ども宅食、子ども食堂、居場所づくりに継続的な支援をすること。
  • 保育人材の確保に努めると同時に幼保施設や認定こども園へのDX支援を強力に推進し、人手不足感の解消を進めること。
  • PPPなどによる企業からの広告料で機能性や視認性を意識した子育て総合情報誌(子育てガイドブック)を作成し、子育て世帯へ配付すること。また、電子書籍化で利便性の向上を図ること。
  • ICTを活用した離島・中山間地域の医療制度の充実を図ること。特に市民病院きたはたを軸としたオンライン診療による体制づくりを推進すること。
  • 敬老祝い金の廃止・縮小を進めること。
  • 同和関連事業を抜本的に見直し、人権ふれあいセンター唐津の現地建て替えを中止すること。
  • 生活保護に至る前の第2のセーフティーネットである生活困窮者自立支援制度の予算を増額し、支援を強化すること。

 

〈農林水産部〉

  • コメや園芸作物などを対象とした集出荷施設の老朽化対策として市独自支援策を講じること。
  • テナントゼロが続いている唐津市水産会館の利活用策を示すこと。その際は民間に知恵を借りること。
  • 担い手確保に向けた支援策を講じること。
  • 有害鳥獣被害対策を強化すること。
  • 農林水産業の生産基盤の整備及び農山漁村を活性化すること。
  • 日本一を目指した畜産・園芸を応援する施策を充実させること。
  • 集落営農(法人化等)を推進すること。
  • 水産業の持続化及び漁場環境の改善、監視に取り組むこと。

 

〈経済部〉

  • 起業支援と企業誘致は、人口減少を克服すべく合併後の成果を検証し、これまでの手法を見直した上で業態転換への支援と併せて強力に推進すること。また、体制強化と予算措置を検討すること。

 

〈都市整備部〉

  • JR浜崎駅南側の治水対策を進めるため、対策プランを早期に策定すること。
  • BMXやブレイクダンス、スケートボードといった都市型スポーツの市場性を踏まえ、世界大会開催が可能となる国内屈指の都市型スポーツの拠点をつくるという視点を松浦河畔公園の再整備構想に盛り込むこと。また、ボートレース場と一体的に再整備し、テーマパーク化を推進すること。さらに諸課題への対応にあたってはサウンディング調査を最優先に実施し、客観的な市場性を把握した上でPFI/PPPの活用し、民間活力を注入すること。
  • 道路の維持管理(除草及び伐採作業)に努めること。

 

〈スポーツ局〉

  • 2024年に本市を含めた佐賀県で開催予定の「第78回国民スポーツ大会」と「第23回全国障害者スポーツ大会」に向け、準備を進めること。

 

〈消防本部〉

  • 分団の統廃合など消防団組織の再編を進めること。また、旧来の操法訓練を見直し、近年の豪雨災害を想定した実践的な訓練に転換すること。

 

〈ボートレース企業局〉

  • ボートレース企業局職員を対象とした独自の採用制度を始め、将来的には幹部職員や企業局長を輩出するよう人材育成をすること。
  • ナイター開催など収入増に向けた取り組みを一層進めること。

 

〈上下水道局〉

  • 企業局としてできる限り独立採算制が可能となるよう、有収率を上げるなどの経営改善を進めること。
  • 計画的な老朽化施設の更新を重点的に進めること。

 

〈教育委員会〉

  • 図書館経営の視点で図書サービス計画を見直し、人員体制や資料購入費を手厚くすること。
  • 食育と地産地消の推進による地場産品の活用を図ること。
  • 老朽化した学校施設や設備を計画的に改修すること。また計画外の要望に関しても優先度を見極めながら判断し、早期改修に努めること。
  • 給食調理員の確保と職場環境整備に努めること。
  • 小学校の統廃合問題などに関しては合併後開催が見送られている審議会を先ずは開き、子どもや保護者らの実情に合わせて問題解決や小中併設校への移行を促し、小中学校の通学区域を柔軟に見直すこと。
  • 放課後児童クラブ内で発達障害を抱える児童の実態を調査し、作業療法士らとの連携による医学的知識などをもって子どもの発達を支援すること。
  • 教職員の負担軽減を図ること。まずは小中学校の教職員の在校時間をICカードやパソコン使用など客観的な方法で把握すること。そして、登下校に関する対応など学校以外が担うべき業務をはじめ、部活動や調査・統計などへの対応など本来は教師が担う必要がない業務に関しても外部の力を借りるよう努めること。さらに、部活動指導員と教員業務支援員らを拡充するほか、学校閉庁日の設定を増やして勤務時間外の留守電設置やSNS・メールによる連絡体制を早急に整えること。
  • 小中学校で2学期制を導入したり、長期休暇の日数を減らしたりしてカリキュラムを見直し教職員の働き方を見直すよう検討すること。また、小学生高学年の図工や音楽、算数、理科などの専門性が比較的高い教科に関しては市独自の予算で専科教員制を導入したり、水泳の授業を民間に委託したりして教員の負担を減らすこと。

 

〈選挙管理委員会〉

  • 移動投票所を拡充すること。

以上